サーモバリアの施工方法は?効果・施工費用・効果を高めるポイントについて詳しく解説
2025年7月1日

遮熱材とは、暑さの原因となる輻射熱を反射する材料のことです。数ある遮熱材の中でも、弊社の「サーモバリア」は高い遮熱効果を持つ素材を使用しているので、「効果的な熱対策を行いたい」と考えている方におすすめです。
本記事では、サーモバリアの特徴を踏まえた上で、施工方法・費用・工期・耐用年数・効果を最大限に高めるポイントについて詳しく解説します。サーモバリアの導入を検討している方は、施工時の参考にしていただけると幸いです。
サーモバリアとは
サーモバリアとは、輻射熱を反射する作用を持つ遮熱シートの一種です。輻射熱とは、遠赤外線によって伝わる熱のことであり、人体の体感温度を上げる作用があります。サーモバリアを建物の屋根・壁・床などに施工することで、日射から発生する輻射熱を反射する働きによって建物内部への熱伝達を抑え、室温上昇を抑制します。
サーモバリアには、物体から放出される熱を抑える(閉じ込める)特性も。サーモバリアを建物に施工することで、室内の熱が外に逃げるのを防ぎ、寒い時期も暖かく過ごせます。
関連記事:サーモバリアは、熱(輻射熱)を反射する働きにより熱の伝わりを抑える遮熱材です
サーモバリアの施工方法
サーモバリアの施工方法は、工場や機械、住宅(屋根・壁・床)など、施工する箇所によって異なります。まずは、サーモバリアの施工方法について工法、施工箇所別に紹介します。
スカイ工法

スカイ工法とは、輻射熱の反射性能に優れたアルミ箔を使用したスカイシート(遮熱シート)を屋根に取り付ける工法のことです。スカイ工法は、シートを直接屋根へ貼り付ける工法のため、天候や作業員の技術に左右されることなく、均一な遮熱効果を発揮します。
スカイ工法でスカイシートを施工する場合、まずは屋根表面の汚れを高圧洗浄機にて洗浄・乾燥します。次に、折板屋根に沿ってスカイシートを両面テープで貼り付けていきます。シートの繋ぎ目を両面テープで密着させたのち、先端部からはみ出したシートを折板屋根に合わせてカットすれば完成です。
関連記事:スカイ工法
フィット工法

フィット工法とは、遮熱シートを機械(または乾燥炉)に設置する工法のことです。フィット工法で用いるシートは、ガラスクロス繊維に特殊樹脂シートを合わせ、両面にアルミ箔を施した不燃シートを使用します。
フィット工法を施工する場合、まずは不燃シートを機械の大きさにあわせて、テント状に縫製します。次に、機械を包み込むように裁縫した不燃シートを設置します。
フィット工法を乾燥炉などの大型機械に施工することで、そこから発生する輻射熱を大幅に抑え、室温の上昇を防ぐことが可能です。
関連記事:フィット工法
住宅の屋根(母屋上工法・二重ノジ工法)

住宅の屋根では、一般住宅にスレート屋根を採用しているケースが多いです。スレート屋根とは、粘板岩・セメントを板状に固めて作られた屋根のこと。スレート屋根の場合、サーモバリアは母屋上工法、二重ノジ工法で施工します。
母屋上工法の場合、まずは母屋の上にサーモバリアを貼り、その上に垂木を取り付けます。次に、垂木を利用して足場を確保しながら、屋根全面にサーモバリアを貼り付け、タルキを設置します。最後に、垂木の上に野地板を取付けたのち、ルーフィング・仕上げ材を施したら完成です。
二重ノジ工法の場合、まずは垂木を施工した後にノジ板を設置し、その上に「サーモバリアS(4mmタイプ)」を敷きます。次に、反射空気層を確保するために、サーモバリアの上にドウブチを打ちます。ドウブチの上にノジ板を打ったら、防水紙を敷きます。最後に、仕上げ材(カラーベスト、もしくはガルバリュウム鋼板)を施工したら完成です。
住宅の壁(通気工法・内反射工法)
住宅の壁に遮熱シートを施工する場合、外壁は通気工法、内壁には内反射工法で設置します。通気工法の場合、まずは柱・間柱に透湿防水シートを貼り、通気用の縦ドウブチを打ちます。次にステープル(股釘)を使用して、サーモバリアスリムを通気用ドウブチに取り付けたら、外壁材(サイディング)を施工します。
内反射工法の場合、まずは柱・間柱の間に断熱材を取付けます。次に、サーモバリアスリムまたはエアーを柱・間柱の内側に設置します。サーモバリアスリム・エアーを設置したら、その上にドウブチを取付け(※反射空気層を設けるため)、石膏ボードを設置したら完成です。
住宅の床(ネタ工法・ネタレス工法)
住宅の床に遮熱シートを施工する際には、ネタ工法、ネタレス工法で設置します。ネタ工法の場合、まずは大引きの間に断熱材を取り付けます。次に、サーモバリアスリム(0.2mmタイプ)を大引きの上に貼り、ステープルで留め付けます。
サーモバリアスリムの上にネタ垂木を取り付けたら、その上にフロアー材、もしくは捨貼り合板を貼り、仕上げ材を施工すれば完成です。
ネタレス工法の場合も、大引きの間に断熱材を設置します。次に、サーモバリアエアーを大引きの上に取り付け、ネタレスの合板・仕上げ材のフローリングを設置したら完成です。
サーモバリアの施工価格
サーモバリアの価格は、施工面積や使用する材料によって異なりますが、一般的な目安としては約4,000〜6,000円/㎡程度です。サーモバリアの価格は、屋根の形状や大きさ、既存の屋根材の種類、施工の難易度、使用する材料の種類などによっても左右されます。
屋根の形状・状態によっては、作業員の安全を確保するために、足場を設置しなければならないケースも。足場の設置にかかる費用は、一般的に約15~20万円程度です。遮熱シートの施工費用は、施工の難易度が高い、もしくは施工範囲が広いケースほど高くなります。
施工費用は、工事の内容・条件によって変動するため、事前に見積もりを作成しておくと良いでしょう。
サーモバリアの工期
サーモバリアの工期は、施工面積・現場の状況によって異なりますが、一般的な目安は主に以下の通りです。
・50㎡の屋根……4日程度
・100㎡の屋根……6日程度
・500㎡の屋根……20日程度
300㎡までの屋根であれば、最短1日で施工が可能です。工事は屋根の上の作業のみで完結するため、室内の作業を中断する必要はありません
サーモバリアの耐用年数
サーモバリアの耐用年数は、約10年です。屋根・壁に遮熱シートを施工した場合、日光や雨風に常にさらされるため、長期間の使用によって経年劣化が進む可能性も……。
耐用年数内であっても、遮熱効果が低下したと感じる場合は、早めにメンテナンスを検討した方が良いでしょう。サーモバリアの表面に汚れ・ホコリがたまると熱の反射率が低下するため、年に1~2回の点検・清掃をおすすめします。
関連記事:遮熱シートとは?構造・種類・対策できる工場の課題について紹介
効果を最大限に高めるポイント
サーモバリアの導入効果を最大化するには、どのような点に気をつけると良いのでしょうか。ここでは、サーモバリアの導入効果を最大限に高めるポイントについて紹介します。
アルミ純度の高いものを選ぶ
遮熱シートは、アルミ純度が高いものほど輻射熱を反射する効果がアップします。「熱対策の効果を高めたい」という場合であれば、アルミ純度の高い遮熱シートを選びましょう。弊社の遮熱シート「サーモバリア」は、アルミ純度99%を使用して作られているので、輻射熱対策に高い効果を発揮します。
サーモバリアは一般的に複数の層で構成されており、層が厚いものほど効果が高くなります。「より高い熱対策を求めている」という場合であれば、層の厚いサーモバリアを選びましょう。
関連記事:遮熱シートを施工するメリットとは?施工方法や得られる効果について解説
完全施工販売店制度に認定された業者を選ぶ
サーモバリアは完全施工販売店制度を採用しており、認定された工事店しか取り扱うことはできません。とくにスカイ工法は、試験に合格した工事店しか施工できないため、施工を依頼する際には「認定されている業者かどうか」について、事前に確認しておきましょう。
弊社は、専門の技術が求められる「スカイ工法」についても、確かな知識と正しい理論に基づいた施工を行っているので、安心して施工を依頼することが可能です。
関連記事:スカイ工法
付随工事の必要性も確認しておく
建物の状態や規模によっては、屋根・壁の塗装や足場の設置が求められるケースも……。遮熱シートを施工する際には、付随工事が必要であるか否か、必要であれば「かかる費用」についても確認しておくと安心です。
弊社であれば、遮熱シートの施工と併用して、外壁や屋根の塗装・足場の設置工事を施工することが可能です。付随工事を同時に進めることで、工期が短縮できるようになり、結果的に施工費用を大幅に抑えることができます。
効果を事前に把握する
遮熱シートを施工する際には、事前にどのくらいの効果が得られるのかについて、きちんと把握しておくことも大切です。
弊社では、遮熱シートの効果を実際に体験できる「遮熱体感」を受けることが可能です。遮熱体感では、サーモバリアの片面に輻射熱を照射し、温度変化を測定することで遮熱効果を視覚的に確認できるのも嬉しいメリットのひとつ。
温度変化の測定には「サーモグラフィー」を使用し、遮熱シートの性能を視覚的に実感できるため、「効果を納得した上で、施工を依頼したい」と考える方におすすめです。施工後の温度変化をより詳しく把握したい場合は、Sドローンに搭載された「サーマルカメラ」の使用によって、建物全体の温度分布を確認することが可能です。
関連記事:SUNUPはここが違う
まとめ
サーモバリアの効果を最大限に引き出すためには、高性能な遮熱シートを適切に施工することが大切です。
弊社はサーモバリアの専門企業として豊富な知識と施工実績を持っているため、建物の特性や環境に応じた最適な工法を提案することが可能です。
その他にも、見積もり作成から施工管理の提案・報告・アフターフォローまで、一貫したサポートを提供しています。サーモバリアに関する相談や遮熱体感の体験は、24時間対応の専用フォームにて受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。
